*この記事は弊社ドットコネクトの学生アルバイトに配信している「気まぐれ社長コラム」の内容(2024年3月19日)を抜粋して掲載しております。
今日は「学生」と「社会人」の違いについて話したいと思う。
まだ君たちは学生だ。
アルバイト雇用させてもらっている僕が言うのもなんだが、学生の間は学生の間でしかできないことにフルスロットルで注力したらいい。
でも、君たちがいずれ就職して働き始めると、スイッチをパチッと切り替えないといけない。
おそらく、一気に世界が変わるのを経験するだろう。
では、学生と社会人とで、何が根本的に違うのだろうか。
何を切り替えないといけないのだろうか。
僕なりの経験から言えることは、学生は、自分がどうしたいかという「自分中心発想」でいい時期だ。
特に必修の授業とかがなければ、寝たければ寝ればいいし、麻雀したければすればいい。
眠ければ二度寝したっていい。留学したければすればいい。
僕は割と大学の授業はきちんと出ていた方だが、自分に負けてしまうこともしばしばだった。笑
一方で、社会人になると誰かに何らかの価値を提供しなければならない。
そして、信用や支持を積み重ねていかなければならない。
つまり、社会人は、相手がどうしてほしいかという「相手中心発想」に切り替えないといけない。
これが根本的な違いだと、僕は社会人1年目で感じた。
もちろん、社会人になっても自分がどうしたいかという「自分中心発想」は根底にあってもいいのだが、いくらそう思っていても、他人(お客さん)がそれを評価してお金を払ってくれなければ続けられない。「自分はこうしたい」がベースにあっても、「相手もそうしてほしい」と重なっていないといけないのだ。
じゃないと誰も相手にしてくれなくなる。そしてその責任は自分以外の誰も取ってくれない。それが社会人になるということだ。周りの信用を積み重ねてこそ、自由を手にできる世界なのだ。
学生の間は基本的にはお金を「払う」立場だ。
しかし社会に出るということは、「お金を払ってもらう」側に回る。
そして自分の生活を、いただいたお金で回せるだけの自立をしていかなければならない。
だから今から訓練すると良いのは、どんな場面でも、できるだけ常に相手が何を求めているかを察する練習をすることだ。
そして、相手が求めている期待値を少しでも上回る心がけで物事に取り組むことだ。
小さなことでもいい。例えばお店の店員にいつもより丁寧にお礼を言って喜ばせることも訓練になる。
社会人になるということは、何かの「プロ」になるということだ。プロとしての自覚で、責任で、人格と能力を磨く必要がある。
決して甘い世界ではない。信用されなければ君たちにお客さんがお金を払わないだけの話だ。
僕の知り合いのIT企業の社是は、「プロになれ」である。なかなかしびれる社是だ。
細かなメールやチャットの返信内容や速度、お客さんや他の同僚とのコミュニケーションも、一挙手一投足をプロとして行えということだ。
常に自らを省みなければならない。「今自分が取っている行動は、果たしてプロとして足り得るだろうか?」と。
これを窮屈に感じるだろうか。それとも、自分を磨くために必要な考え方だと思うだろうか。君たちの自由、君たち次第だ。
最近は学生にも、若手社員にも優しい社会になりつつある。これは悪いことではないと思うが、別の視点で見たときに、「プロとして自分自身を磨く環境」として捉えると一体どうなのか。自分で自分の人生の責任を取らなければならないことと照らし合わせて環境は選んだ方がいい。
社会に出ると、良くも悪くも、自分が撒いてきた通りの結果が自分に返ってくる。
僕は大学3年生の頃、より厳しい環境を求めて就職活動した。
それはなぜかと言うと、「飲みの場で自分の人生を愚痴の対象にするような人生にはしたくない」と思っていたからだ。そして、どんな世界に行っても生きていけるくらいの力をつけたかったからだ(それが本当の「安定」だと思っている)。
結果、ちょっと激務(当時)で有名な経営コンサルティング会社に入った。百戦錬磨の中小企業経営者を相手とし、やり手の経営コンサルタント揃いで、非常に仕事力・人間力を鍛えられる環境だった。
君たちも、腕の悪い医者にかかりたくはないだろう。腕の良い医者はたいてい、若い頃に良い師に出会い、良い修行をしているものだ。それを続けてきているから、責任の重い厳しい世界でも長くプロとして評価され、生きていけるのだ。医師免許や弁護士資格を持っていれば誰でも安定を手にできる訳ではないのだ。
それと、プロとして高いレベルで仕事に取り組んで生きていく道を選ぶと、もうひとつ良いことがある。
類は友を呼ぶじゃないが、周りに似たようなマインドの人が増えるのだ。これが最高だ。
お酒を飲んでいても、分野は違っていてもそれぞれの世界でのプロ同士の会話は信じられないほど楽しいし、学びだらけだ。銀座でお姉ちゃんを交えての飲みなど比べものにならない。笑
君たちには、できればこれから進む道で早いうちから良い修行を積んで、プロになってほしい。「自分もそんな厳しい環境でやっていけるだろうか」と不安になることはない。飛び込んでしまって、必死にやればたいていのことはなんとかなるし、地道にやっている姿をちゃんと見てくれている人はいる。
たいてい、後から振り返ったときに「あのときがあったから」と思えるのはラクしていたときではなく、大変だった状況を乗り越えたときだ。そう思える機会を自ら求めてチャレンジしていけばいい。ビビらず飛び込め!Stay Hungry, Stay Foolish!笑
そして再開したときには、プロ同士、美味い酒を酌み交わそうではないか。笑
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