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気まぐれ社長コラム No.50「仕事ができる人」

  • 兎澤直樹
  • 4 日前
  • 読了時間: 5分

*この記事は弊社ドットコネクトの学生アルバイトに配信している「気まぐれ社長コラム」の内容(2025年5月29日)を抜粋して掲載しております。


僕はこれまで、仕事でさまざまな人と会ってきた。


中でも仕事ができる人に共通しているのは、スピードが速いことと、それでいて常に内容が的確(非常に的を得ている)であることだ。


到達すべき目的・ゴールをしっかり理解し、得た情報や状況把握により、瞬時に判断する。判断・決断スピードも速い。


普通の人が30分悩みながらアウトプットするものを、10分でできたりする。しかもクオリティが高い。


いわば、人の何倍も仕事のパフォーマンスを出している訳だ。そういう人たちはいる。


そのためには、自分がしっかり若い頃から良い経験を積むということと、実はもうひとつ大事なことがある。


それは、「他人の経験」すら自分のものにしてしまうということだ。


他人の経験をどうやったら自分のものにできるのか。手っ取り早いのは本を読むことだ。


一部の天才肌のような例外な人たちを除けば、仕事ができる部類のビジネスマンはたいてい読書家だ。


でも、君たちにも「本を読むって大変なんだよな」という意識も当然あるだろう。


そこで、こう考えてみてはどうだろうか。


「本を読むのではない。時間を買うのだ」と。


本を1冊書くためには、それなりに時間を費やして得た経験と専門的な知見が必要だ。


本を読むことで、その著者の数年分、下手したら一生分の知見を数時間で得ることができるのだ。


仕事ができる人は闇雲に何かをするのではなく、膨大な(自分と他人の)経験から瞬時に高確率で最適解を導き出すのだ。


誰にとっても1日は24時間なのだから、自分一人が経験できることなど限界がある。


だから本や話を通して、他人の経験を疑似体験するのだ。


それだけで、自分の引き出しが何倍にもなって、スピーディーに的確な判断・対処ができるようになっていくのだ。


それは時間を生み出すことにつながるのだ。


人はいつ死ぬか分からないのだし、やはり誰かにより多く貢献できる方が成長できるし、充実度も上がるだろう。


だからこそ、買える時間は買った方がいいというのが僕の考えだ。


本は読んだ方が良い。そんなことは分かってる。でも、面倒くさい、活字が得意じゃない、眠くなる。そういうことも当然あるだろう。


でも、いずれ社会に出て何らかの分野の「プロ」になるのであれば、少なからず責任が伴う。なのに、きっと新社会人になるとすぐに君たちも痛感するだろう。「なんて自分は力不足なのだろう」と。この力不足感は残念ながら、新入社員という立場を終えても続くのだ。


僕は大した取り柄もない凡人だと自覚していたから、働き出したらそうやって力不足を痛感するだろうということがあらかじめ分かっていた。だから大学3年の頃から本を本格的に読み始めた。人生哲学、成功哲学、経営、経営哲学、ビジネス書なんかを中心に、1年で300冊は読んだ。そうやって厳しいコンサルの世界で生きていく準備をしていたのだ。


もちろん、入社してからも、飛行機や新幹線や電車の中では常に読んでいた。


だからこそ未経験でも、ある程度は仕事をさせてもらえるようになれたのだ。


本を読んでこなかったら、僕の人生どうなっていたかとたまにゾッとするほどだ。


自分の経験だけで経営などできるはずもない。


本を読んだりして、他人の人生を疑似体験することの価値の大きさに気づいてからは、テレビなどに費やす時間はほぼ皆無になった。


逆に、なんかイライラしたり、自分の心の調子が悪いときというのを振り返ると、本がなかなか読めていなかったときだったりするのだ。


調子が悪いから本が読めないのではなく、本を読まないから調子が悪かったのだと気付いたのだ。


「本は心の栄養」


これは、僕が大好きな本、「修身教授録」の著者である森信三先生の言葉だ。本当にそうなのだ。


何か非凡な才能がある人も凄いが、僕は学び続ける人は強いと思う。


どれだけお金を持っても人生を踏み外す人がいる。それは自分の心を鍛えたり養ったり、土台を作ったりするのが足りなかったのだろう。


言葉遣いが悪い人は、優れた言葉に触れる機会が足りなかったのだろう。


何か人に伝えるのが下手だったり、頭の整理がつかなかったり、本質からすぐにずれてしまう人もいる。それは論理的な思考力を養うのが足りなかったのだろう。


なんとなく生きるのも良いが、せっかく限られた命、よりよく生きたいと思うなら、ぜひ時間を買う意識で、他人の人生、先人たちの知恵を学ぶ習慣をつけてほしい。


本を読むのが好き、趣味で読んでいるのではない。疑似体験によって自分の引き出しを増やし、時間を買っているのだ。


先人たちの知見を学ばずに自分の力だけでなんて極めて傲慢である。


そうやって他人の知見を得ることでやってこれた自分自身もいつか、誰かのためになる本を遺せるようになれれば素敵ではないだろうか。


ということで今、2冊目の本の企画を練っている。


P.S.こんな言葉がある。「賢者は歴史から学び、愚者は経験から学ぶ」。この言葉でさえも、先人の知見なのだ。歴史に学ぶということは要するに本を読むことなのだ。

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