気まぐれ社長コラム No.53「選挙」
- 兎澤直樹
- 27 分前
- 読了時間: 4分
この前の日曜日、都議選があった。
個別の選挙区で見ていくと、一番驚き、かつ嬉しかったのは、千代田区の結果だ。
佐藤さおりさんという人が無所属で、既存政党が強い中でジャイアントキリングを果たしたのだ。
この人は公認会計士・税理士の資格を持つが、完全に日本を愛していて、完全に減税派、不法移民反対派だ。
僕は以前から佐藤さおりさんには注目していて、当選してほしいと思っていた。
誰もが「千代田区は無理だ」と言っていたが、奇跡が起きた。衝撃の結果なのだ。
無所属で、何の後ろ盾も組織票もないのに勝つのは本当に大変なのだ。
しかも得票数がすごい。
1位:さとうさおり(無所属) 7,232
2位:平 けいしょう(都民ファースト) 6,986
その差はなんと246票なのだ!
たったこれだけの僅差で、結果が逆転してしまうのだ。実に恐ろしい。
もしも、佐藤さんに投票した有権者が、300人「投票なんて面倒くさいし、自分1人じゃ何も変わらない」などと言って投票所に足を運んでいなかったらどうなっていたか。結果は否応もなく変わっていたのだ。
言葉は悪いがあえて言おう。これでもまだ、「投票なんか行っても無駄」とか言ってる人ははっきり言ってバカだ。未来に対する無責任の大バカ者である。
民主主義というのは、自分自身が主体になるという意識を一人ひとりが持たければならないのだ。もしその責任を放棄すると、結果は連帯責任で受けなければならない仕組みなのだ。
千代田区の結果は良かったが、今回の都議選を全体で見ると、自民党は第一党(議席数をもっとも多くもつ政党のこと)の座を失い、再び小池百合子都知事率いる都民ファーストが第一党になった。
今の自民党も僕はダメだと思うが、都民ファーストもダメだ。他に良い候補者がいなかった選挙区も正直あるだろう。
しかし大きいのは、投票率が上がりきらないと、やはり組織票を持つ既存政党が強いのだ。
ちなみに今回の投票率は47・59%(前回比5・2ポイント増)だったようだ。50%に行かないのだ。
もしも投票率が7割を超えてくれば、組織票に強い既存政党の体制もひっくり返るだろう。
日本はサイレントマジョリティー(静かな大多数)が多いのだ。
今回の選挙では2つのことを感じた。
・1票を投じる重要性
・投票率を上げなければ議席多数はひっくり返らない
君たちにここまで政治系の話をするのは、今はよく分からなくても、投票権を持つ者としての責任感は持とうとしてほしいからだ。
子どもと大人の違いはそこにある。責任感だ。
自分一人のことを考えるだけでも精一杯だと思う。僕もそうだった。それでも、自分の生活、将来的な家族の生活に直結してくるのだということを少しでもいいから知っていてほしいのだ。
誰に(選挙区)、どこに(比例)投じればいいか分からないなら、自分なりに3時間くらい集中して調べてみるといい。今はかなりの情報にアクセスできるから、それだけでもかなり分かるだろう。ただし、テレビなどのオールドメディアの情報はあてにならないから注意が必要だ。
どういう媒体で、どういうワードで調べればほしい結果が得られるか。それを磨くのもAI時代にはとても重要なスキルだ。
7月20日は参議院選挙だ。当日投票でもいいし、期日前投票でもいい。住民票が実家にあるなら不在者投票でもいい。今の日本は瀬戸際と言ってもおかしくない。若い君たちの1票は無駄にはならない。僅差で結果を変えるかもしれない。アルバイト代払ってもいいから行ってほしいというのが僕の想いだ(日本の場合は投票は「義務」ではなく「権利」だからこれ以上は言えないが)。
P.S.納税は罰則がある「義務」なのだから、その使い道を決める政治家を選ぶ投票がなぜ「義務」ではなく「権利」なのかよく分からない。一応は自由意志を尊重してのことのようだが、僕からしたら白票だっていいのだから、オーストラリアやベルギーのように義務化したらいいのではと思ってしまう。で、投票に行かなかった罰則は所得税・住民税を一定割合上げるようにするとかでいいではないだろうか。それでも行かないのは自由ということで。と思ってしまう。
君たちはどうすればこの日本がもっと良い国になると思うだろうか?そもそも日本にとっての「良い国」とはどのような国の姿だと思うだろうか?ぜひ考え続けてみてほしい。
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