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気まぐれ社長コラム No.49「自分のために」

  • 兎澤直樹
  • 5月30日
  • 読了時間: 5分

*この記事は弊社ドットコネクトの学生アルバイトに配信している「気まぐれ社長コラム」の内容(2025年5月23日)を抜粋して掲載しております。


この前、休日に家族でコストコで買い物をしていたところ、ある代理店企業(ドットコネクトからRPAを仕入れて販売している会社)の幹部から電話があった。


この代理店企業は、社長が僕の前職の大先輩で、電話してきた幹部が同じ前職で僕の1学年下の後輩なのだ。


ドットコネクト経由でRPAを販売している代理店企業の中では一番販売してくださっている。


その電話の内容は、「実は社長の●●さんがついこの間、亡くなったんです」という内容だった。


まさに青天の霹靂。驚いた。まだ55才である。


亡くなった社長さんも、本当に経営コンサルタントとしても常にお客さんのことを考えていて、人間的にも素敵な方だった。とても感謝している。


死因はすい臓がんだったようである。1年生存率10%と言われていたにも関わらず、2年半も生きられたそうである。


「心配させたくない」「不安にさせたくない」とか、きっと何か思いがあってあまり周りには公言しておられなかったのだと思うが、それでもやはり訃報で初めて知るとなると、もう二度とお会いできない、お話できないという事実を受け入れなければならないのは寂しく思う。


どれだけ優れた人でも、突然死ぬことがある。前にもこのコラムで書いたと思うが、彼らが教えてくれることは、①人は必ず死ぬということ、②(今の)人生は1回しかないということ、③人はいつ死ぬか分からないということだ。


死ぬことは避けられない。だから僕は死ぬこと自体を恐れてはない。でも今は子どもも小さいから、できればまだ死ぬわけにはいかないのだ。父親がしっかりしていた方がたいていの場合、子どもには良いだろう。死そのものよりも、彼らの人生が崩れることはやはり恐れの対象になる。


どうせ必ず死ぬなら、もしかしたら早く死ぬ可能性もあるのなら、やはり悔いなく今を生きること以上に大切なことなどそうそうないのだ。


亡くなった社長さんも、きっともっとやりたかったことはあったであろうが、この社長さんが大事にしてこられた想いは、きっとご遺族や、この幹部や社員の方々、お客さん達が大事にしていかれるであろう。


そこでひとつ、この社長さん、幹部の方と数年前に飲みに行ったときに、この社長さんが言っていたことで印象的だったことをひとつ伝えよう。


それは、「仕事は自分のためにやろうと頑張る方がいいか、相手のためにやろうと頑張る方がいいか」という話だ。


この社長さんは、「自分のために頑張ろうとした方がいい」と言っていた。僕も共感した。


いろいろな本などを読んでいると、誰かのために頑張った方が頑張れるという話も多い。それもときに物凄い使命感と力を発揮するのも事実だ。


「利他」や「世のため人のため」という言葉は、僕もとても大切にしている考え方だ。


しかし、やはり仕事は、自分や自分が守るべき人の人生をより良くするためにするというのが大前提としてあり、その手段として誰かの役に立って報酬を得るのが仕事なのだ。


やはり収益をきちんと得るために、誰かのために仕事をするのだ。順番があるのだ。


僕もRPAの事業を7年くらい前に立ち上げたが、「RPAを世の中に広げたい」という想いの方が前提に来るかというとそうではない。やはり自分や家族の暮らし、経営を支えていく前提があったのだ。それに、収益がないと、いかに社会に役に立つ良い活動でも「継続」ができないのだ。


家族を養うことはできないけどRPAをやろうとは考えられなかった。これはもう正直なところだ。でも、それでいいと思っている。


なぜなら、僕も君たちを雇用させてもらうにあたって、君たちに対して、自分自身の人生や暮らしよりも、他人(例えばドットコネクトのお客さんや社長である僕)を優先するように強制など絶対にできないからだ。


ドットコネクトのアルバイトに関する説明資料にこんな記載がある。読んでくれた子もいるだろう。


「アルバイトに取り組むにあたって社長からのお願い


■「自分」のためにお仕事してください。

・せっかく大切な時間を費やすのだから、あらゆる経験や出来事を自分自身の成長につながるように取り組んでください。

・弊社としては、みなさんが社会に飛び立ってから、少しでも弊社でのアルバイト経験が役に立ったなら嬉しいです。

・一挙手一投足の小さな積み重ねの中で、周りの人からの信用を積み重ねるような立ち居振る舞いを心掛けましょう。

・自分のためにも、お客様や周りの人を大切にしてください。不誠実さは、短期的に得に見えることでも長期的には結局自分のためにならないものです。


(中略)」


仕事も勉強も、誰か人の役に立てる人間になるためにするものだと思っているが、やはりそうなることで自分自身の報酬、やりがい、喜びにつながるからこそエネルギーが出る(それがないと普通はできない)というのもあるだろう。


聖人君子でもないのだから、100%他人のためになんて頑張り続けるのは難しい。


建前上、「人のために」が前面に出ることはあるが、やはり「自分のため」が前提に来るのは、それはそれで人間らしいと思う。それでいいのだ。その前提があるからこそ、他人のために、大変でも努力ができるのだ。


亡くなった方ともうお会いしてお話できないけど、人間は何かを繋ぐことができる能力を持っている。


先人たちが人生を通して学んだことを、僕も活かしたいと思うし、縁のあった君たちにも繋ぎたいと思ったのだ。まさにドットコネクト(点と点を繋ぐ)だ。


もちろん人それぞれ価値観は違うから受け取り方は君たち次第だが、どちらかと言えば時代はそっち(個々が描く理想を叶えることを大事にする時代)に動いていると僕は思う。


P.S.明日も明後日も、自分のために頑張ってほしい。自分のためにも、周りの人からの信用を大切にしてほしい。

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