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兎澤直樹

気まぐれ社長コラム No.29「自分自身が商品」

*この記事は弊社ドットコネクトの学生アルバイトに配信している「気まぐれ社長コラム」の内容(2024年8月19日)を抜粋して掲載しております。


今日は、君たちがこれから社会に出てから、自分自身の市場価値を高め、収入を上げていくために必要な考え方をひとつ伝えたいと思う。


それは、「自分自身が商品」という考え方だ。


例えば分かりやすいところで言えば、営業マンという職種を選んだとしよう。


すると、何か売る物があるはずだ。


OA機器の営業マンであれば、コピー機などだ。

住宅メーカーであれば、家だ。

エアコンメーカーであれば、エアコンだ。

MRであれば薬だ。


ここで、「コピー機が商品だ」という認識でコピー機を売ろうとする営業マンと、「自分自身が商品だ」という認識で自分を売ろうとする営業マンとでは、差が生まれやすい。


コンサル時代、多くの営業マンのお手伝いをしてきたが、売れない営業マンは間違いなく前者だった。


君たちも、どうせ買うなら、信頼できる人から提案された物を買いたいと思ったことはないだろうか。


逆に、いい商品のように思うけど、なんかこの人から買いたくないんだよなと思ったこともないだろうか。


これは、人には物を購買するときに、少なからず売り手に対する信用も含んでいるということだ。


だからまず、自分が売ろうとする物(コピー機や家やエアコンや薬など)よりも前に、自分自身を売り込む(買ってもらう)という意識を持って自分自身を磨くことだ。


物よりも前に、自分自身に対する信頼を勝ち取るのが先決だということだ。


しかし、この手法は注意が必要だ。詐欺師も同じ手段を使うからだ。


では、自分自身に対する信頼を勝ち取っているまっとうな営業マンと詐欺師の違いは何か?


実際にお客様に納める商品が、実際にお客様を良い状態にするものか否かだ。


「この壺を買えば幸せになれる」というのは、怪しい(おそらく価格的なエビデンスがない)から詐欺の可能性が高い。


だから、君たちも就職先を選ぶ際、その会社が取り扱っている物(コピー機や家やエアコンや薬など)が広がることで、社会が良くなる物なのかどうか、買った人が本当に良い状態になる物なのかどうかは見ないといけない。


例えば僕はコンサルだったが、コンサルも同じで、まさに自分自身が商品だった。


そして、例えばパチンコ屋さんのコンサルはしなかった。パチンコ屋さんが発展することが本当に社会にとって良いことかどうかが僕の場合には腑に落ちなかったからだ。


この辺りは、人それぞれ価値観によるところだろう。


「これが広がることは確実にこの社会を良くする」と確信したものとの出会いは、君たちの仕事への熱意を数倍にも高めてくれる。僕はこれを何度か経験してきた。


もちろん、MICHIRU RPAとドットコネクトの運用サポートの2つともがそうだと思って6年以上やり続けている。


しかし僕は、RPAというツールを勧める前に、「兎澤という人間を御社のそばに置いておいた方がいいですよ」ということを暗に伝えているつもりなのだ。


だから、自分自身の価値を高め、未来のお客様のお役に立てる自分であろうとしてきたつもりだ。


コンサル時代からそうだし、もっと言えば大学生の頃からだ。


だからお客様がしていないであろうことを代わりに勉強して知識をつけて、スキルを磨き、行ったことがないであろう国を旅して知見と視野を広げ、読んだことがないであろう本を読んで自分より高齢のお客様よりも歴史や社会の流れとその本質を知る努力をしてきたつもりだ。


もちろんまだまだ足りないが、自分自身という商品を磨くことに終わりはない訳だ。


収入を上げるなんて簡単だ。基本は、「自分」という商品をもっと磨き、より多くのお客様により深くお役に立てるようになればいいのだ。


SEなどの商品になっても、やはり自分自身が商品だ。営業職ではないからと言って自分を市場に売るという感覚を捨てるべきではない。プログラミングスキルだけではなく、流行りのITツールの動向、あらゆる業界のトレンドや社会の構造、人の価値観の変化、コミュニケーション能力など、お客様のために学び続けるべきことはたくさんある。


就職先は、自分自身の商品価値を高められそうなところに行くのも面白い選択肢だろう。


僕の場合はそれがコンサルだったわけだが、どんな仕事も、そういう意識で取り組んでいる人はお客様のお役に立てるし、他の分野に移ってもやはり短期間で頭角を現し、活躍できるだろう。


売れない営業マンは、とにかく自分という人間性を磨く勉強、専門知識やスキルを高める勉強をしない。お客様のために努力を怠るのだ。仕事も自分を磨く場だと思って臨んでいないから熱意もなく、いい加減だからお客様もそんな人からは買いたくないのだ。


売れる営業マンは、話し始めてすぐ分かるものだ。全く違うのだ。人間性も誠実さも素晴らしいし、社内で誰にも負けないような専門分野を持っていたりする。だから自信を持って人と話せる。お客様のための努力ができるのだ。イキイキしてるし信頼できるしスキルもあるから営業成績も上がるのだ。


僕のように子どもができると、自分の好きなように時間が使えなくなるから、なるべく早いうちにできる限り磨いておくのだ。


収入なんていうのは、自分という商品につけた「値札」と言い換えてもいい。需要と供給だから、それを買ってくれる人が多ければ自然と上がっていくし、上がらないということは商品価値を高める努力が足りないか、市場に対する戦略を間違えているかどちらかだ。


そうやって、自分の収入を「市場」という観点で見れば、何をすればよいかが見えてくるだろう。


結論、大学生の頃は「よく遊びよく学べ」ということだ。周りと異なることを恐れず、ガンガン行動していくことだ。そして、自分自身の人間性と、誰かのお役に立てる「これ!」という具体的な武器を研ぎ澄ますことだ。


P.S.そうやって自分の未来にワクワクしている純粋な学生の目の輝きは、きっと企業の採用担当者にも伝わるぞ。それに、将来のお客様にも伝わるものだ。がんばれ!

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